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設立趣旨書


■経緯

平成9年11月、5才の少年が病気の告知を受けた。ムコ多糖症という代謝疾患だった。体の中にできる老廃物を代謝する酵素を作れないために、内臓、骨、皮膚、脳、体中の機能が徐々におかされ、やがて亡くなってしまうという進行性の難病だった。

進行をとめるには、全身の血液を健康な人の血液と交換してしまうしかない。骨髄移植が望まれた。しかし、国内でHLAと呼ばれる白血球の合う人がなく、海外でのドナー探しが始まった。ドナーから、骨髄をもらい移植するまでには、莫大な費用がかかる。家族が資金の捻出に苦慮していた時、まわりから、募金活動の申し出があり、地元や両親の職場、兄妹時の学校など支援の輪が広がった。

多くの温かい思いが積み重なって、少年は、平成10年5月移植を受けることができた。手術は成功し、今では元気に小学校に通っている。

この支援活動がキッズエナジーの礎になった。募金の残金を同じような厳しい闘病を余儀無くされている幼い子どもたちのサポートに使っていくことになり、今までに白血病の子どもの移植費用のサポートや、ムコ多糖症をはじめとする希少難病の子どもへの医療情報の提供、セカンドオピニオンの紹介、移植ハンドブックの作成、院内教師の派遣等、さまざまな支援活動を行ってきた。

最初は、残った募金の活用から始まったこの活動だったが、子どもたちの現状の厳しさを知った周囲の人たちから、新たな支援の申し出があいついだ。チャリティーセミナーを開催し募金してくれる人、商品の価格の一部を支援の基金にしたいという申し出でもあった。また、闘病中の子どもたちと友だちになりたいと、中学生のボランティア団体が生まれたりもした。

このような活動をグループ活動として継続していくことを考えた時、幾つかの問題点がみえてきた。事務局の機能を円滑に行える場所と人材の確保、利用会員に安定したサービスを提供するためのルール作りと契約、そして社会的な信用を得るために活動内容を公表していく必然性などである。

これらの課題を乗り越えるため、法人化が検討され、今日申請にいたった。



■趣旨

小児特定疾患に認定されている難病と闘っている子どもたちは、全国に20万人いる。

この子どもたちのおかれている状況をひろく社会に伝え、厳しい闘いをしている幼い健気な子どもたちを守っていきたい。子どもの人権を尊重し、生きること、育つこと、学ぶこと、遊ぶことなどその子の持っている当然の権利を守ってあげたいと多くの人が思っている。そんな思いを受け、子どもたちの闘病中の生活環境を向上させ、より豊かな毎日を過ごせるよう社会全体で支援できるようシステムを作っていきたいとキッズエナジーは設立された。

どんなに治療が厳しくても、子どもたちは未来に夢を抱いている。子どもたちの生きていく力を私たちは信じている。子どもには無限の可能性がある。どんな障害があってもあたたかくサポートできる社会であれば、子どもたちはより大きな夢を持ち、それを人生の道しるべに未来を作っていってくれると思う。

社会的弱者である難病の子どもたちをしっかり支えていける社会を構築できたら、それは、それらの子どもたちだけではなくすべての子どもたちにとって過ごしやすくここちいい社会になっていることだろう。

キッズエナジーは活動を通じて、そんな日本が生まれることを願っている。

1999年9月25日
特定非営利活動法人キッズエナジー


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特定非営利活動法人 キッズエナジー
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