「子供は落ち着きがないのが当たり前!」と思っている人が多い中で、「こんなに礼儀正しい子がいるの?」とびっくりするくらいに落ち着いている子もいますよね。

落ち着いている他の子と落ち着きのない我が子を比較して、「うちの子はなぜこんなに落ち着きがないのだろう?」と悩むこともあるでしょう。

親の育て方に問題があるのかと思って、子供に「落ち着きなさい。」と注意してみたものの、ほとんど無意味だと分かることもあるかも知れませんね。こういう場合は決して親の育て方にばかり問題がある訳ではなく、実は子供に問題が潜んでいる場合も多いのです。

子供の問題と言うと子供の性格もありますし、病気や障害などもあります。育てやすい子もいれば育てにくい子もいるので、親としてできるだけのことをしているのであれば仕方がありません。

ただ、子供の落ち着きのなさが病気や障害によるものだとしたら、やはり早期に発見して対策を行うに越したことはありません。では、今回は子供の落ち着きがない原因が何か、病気や障害の可能性はないかについて一緒に考えてみましょう。

・男の子の方が落ち着きがない傾向にある?

「男の子は女の子に比べて動き回る。」とか「男の子は女の子と比べると、落ち着きがない子が多い。」などとよく言いますよね。確かに、男の子は女の子よりも好奇心旺盛な傾向があり、色々なものに興味を示しては興味のあるものの方向に動き出すことが。もちろん、こういう性別による傾向の範囲内で落ち着きがない分には、それほど心配することはありません。

「少し落ち着きがないかも知れないね。」くらいで済まされますので。ただ、「男の子でも周りと比べ物にならないくらい落ち着きがない。」なんて言う時には、個性では済まない大変な問題が潜んでいる場合も考えられます。

なので、女の子の場合は、尚更注意した方が良いでしょうね。「周りの男の子以上に落ち着きがない。」とか「男の子と一緒にいても、目立つくらい落ち着きがない。」であれば、子供の行動をよくチェックした方が良さそうです。他の行動と照らし合わせると、何らかの問題が出てくることもありますので。

・定期健診で異常はなかったか?

子供の落ち着きがない原因は、子供の性格的なものもあれば発達の問題もあります。多くの自治体で行っている定期健診と言えば、3ヶ月健診・1歳半健診・3歳児健診でしょう。

1歳児や2歳児の健診を行うこともあるかも知れませんね。この中でも特に重要なのが、1歳半以降の健診です。3ヶ月健診では身長・体重など、身体的な発達を診るのがメインです。

ところが、1歳半健診からは身体的な発達の他、精神面の発達もチェックします。ちなみに、精神面の発達は1歳半健診では、次のように検査します。1歳半健診で積み木を2つか3つ詰めるか、「ワンワンはどれかな?」などの簡単な質問に指差しで答えられるかなどです。

ここで、「うちの子こんなことできないよ。」と、不安に感じるママも多いでしょう。確かに、積み木で遊んだことのない子だと、積み木がどうやって遊ぶものなのか分からないですよね。

積み木の遊び方が分からない子に関しては、医師や保健士さんが子供に見本を見せて「真似してね。」と言えば、ひとまず真似して課題をクリアできる子もいます。

最後まで積み木の遊び方が分からずに、積み木をカチカチ鳴らしたり、積み木を投げてしまう子もいます。それから、「ワンワンはどれかな?」に関しても、家庭環境によっては「子供がワンワンを分からない。」なんてこともあります。

いや、その前に質問の意味が分からずに、ポカンとしている子もいます。特に3歳になると簡単な会話が成立する子が多いので、課題がクリアできないと何らかの指摘を受けることも。

子供の落ち着きがないことが心配であれば、定期健診で指摘された異常とも照らし合わせて、早めに専門病院での診察を考えた方が良いでしょう。

・落ち着きがないのはADHDかも!

子供が落ち着きがないだけでなく、定期健診で何らかの異常を指摘されている場合には、ADHDの可能性も十分に考えられます。

ADHDは「注意欠陥多動性障害」とも言い、発達障害の一種です。「注意欠陥多動性障害」と言うことからも分かるように、ADHDの特徴は主に「注意力障害」「多動性」「衝動性」などです。

まず、注意力障害は集中力が続かずに、話や作業の途中で他の方に気が行ってしまうことを言います。しかも、やり残した作業があっても、なかなかその作業に戻ることができません。

「注意力障害」では大事なな話を聞いている時、危険な作業をしている時でも、集中力が途切れることが良くあります。それから、「多動性」は常に体を動かしていなければ落ち着かず、じっとしていられないことを言います。

特に必要性もないのに手足を動かしていたり、走り回っていたり、クルクルと回っていたり。「多動性」の子には部屋でじっとしていることさえもできず、部屋から脱走する子もいます。

また、「衝動性」は他のことが気になって、動き出してしまうことを言います。本来なら座っていなければならない状態なのに、急に立ち上がったりすることも。

ADHDの子には「注意力障害」「多動性」「衝動性」の全ての特徴を持ち合わせている子もいれば、一部の症状を持ち合わせている子もいます。「年齢の割に落ち着きがない。」と感じた時は、ADHDの可能性を疑って早めに専門病院で診察を受けるのがお勧めです。

・早めに診察を受けても診断が出ないことも!

定期健診で何らかの指摘を受けた時、年齢の割に落ち着きがないと感じた時、生活に支障が出そうな時などは、早めに診断を受けた方が良いです。とは言っても、実は発達障害に関しては専門家でも謎の部分が多く、早めに診察を受けたところで診断が出ないこともあるのです。

ADHDに関して言うと適切な診断が出やすい時期が、男の子で8歳くらいと言われています。女の子の場合は男の子よりもかなり遅く、12歳くらいと言われています。

女の子の方が早いうちに診断が出そうなのですが、平均的には女の子の方が男の子よりも4歳も遅い傾向にあります。このように考えると、「8歳・12歳になってから、診断を受ければ良いのでは?」と思うかも知れません。

でも、平均はあくまでも平均なので全ての子が、8歳・12歳で適切な診断が出る訳ではありません。中には3歳のうちからADHD、あるいは自閉症や他の発達障害が見つかることもあります。

ちなみに、自閉症は重度の子で2歳後半~3歳までの間に、診断が出ることが多いと言われています。いずれにしても早めに診察を受けることで、損することはありません。専門病院は人気があって予約が取りにくく、半年以上も先でないと予約が取れないことも少なくありません。後々慌てるよりもひとまず、予約枠を確保しておいた方が安心ですよ。

・ADHDの可能性の段階でできることは?

早めに診察を受けて診断が出れば、病気や障害に合ったサポートを受けることができます。例えば、病院によっては、ADHDの子を持つママのために、セミナーを行っていることもあります。

セミナーにはネットや書籍には書かれていないような貴重な情報もありますし、少しでも楽に育児ができるような方法を教えてくれます。それから、「相談機関で判定を受ける⇒障害者手帳を取得」と言うこともできるかも知れません。

障害者手帳を取得すると障害の度合いに応じて、手当・税金免除などの費用面のサポートが受けられることも。これが万単位の費用のサポートなので、子供の必要な教育環境を整えやすくなります。

また、診断名が出なかったり、障害者手帳が取得できなかったりした方には、「通所受給者証を取得⇒療育に通う」と言う選択肢もあります。療育はADHDの症状を軽減できるよう、集団生活を通して専門的にアプローチする場です。

小さいお子さんだと母子通園の施設が多いのですが、母子通園では子供だけでなくママも子供に合った育児の方法を学べます。通所受給者証は役所の障害福祉課に行けば、大抵は発行してもらえます。

ただ、通所受給者証が手元に届くまでに数週間かかるので、早めに療育探しをしながら申請をしておくと良いでしょう。

・まとめ

子供の落ち着きがない原因は男女の違い・性格によるものもあれば、残念ながらADHD・自閉症などの発達障害によるものもあります。ここでまずチェックしてみたいのが、1歳半健診・3歳児健診などの定期健診で異常を指摘されなかったかどうかです。

特に問題となるのが精神面の発達で、落ち着きのなさ以外に気になる問題があれば、早めに専門病院で診察を受けることをお勧めします。ADHDは「注意欠陥多動性障害」で、注意力障害・多動性・衝動性などで生活に支障が出る場合が該当します。

ただ、自閉症は2歳後半~3歳くらいに診断が出ても、ADHDに関しては8歳以降になってやっと診断が出ることも。早めに何らかの診断名が出れば、費用面のサポートが受けられる可能性が出てきます。

逆に、診断が出ない場合でも早めに療育に通いながら、いつか診断名が出た場合に備えておくことができます。子供の落ち着きがないと感じたら決して1人で抱え込まず、現時点で使えそうなサービスを有効活用して、少しでも子供に必要な教育環境を整えてあげられると良いですよね。

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