「夢中になっている行動を中断させようとすると、パニックを引き起こす。」「手に持っているものを取り上げようとすると、大声でぐずりだす。」子供のこだわりの強さは、主にこのようなことで感じられることが多いでしょう。

こだわりの強さは発達障害の症状のようによく言われるのですが、もちろん健常な子でもちょっとしたこだわりが見られることがあります。こだわりの強さが健常な子の個性の範囲内であれば、その子にしかない良い武器になりそうですよね。

でも、発達障害の子のこだわりは、毎日その子と関わっている親でも、保育園や幼稚園の先生でもお手上げ状態になってしまうことも。やはり「障害」と言うくらいですから、一筋縄では行かないんですよね。

爆弾を抱えているかのような気分で、1日1日を過ごしている保育者も多いです。ここで、「我が子のこだわりの強さは、自閉症の症状なのだろうか?」と、不安になるママもいるかも知れませんね。

では、今回は子供のこだわりの原因について見ていきましょう。自閉症の症状についても具体的に見ていきましょう。

・自閉症とはどういう障害?

「子供のこだわりが強い」と感じた時、自閉症や他の発達障害の可能性を心配する方は多いでしょう。でも、決して「こだわりが強い=自閉症」と言う訳ではありません。健常な子でもこだわりが強い子もいるので、こだわりの強さ以外の症状に関してもチェックが必要です。

自閉症の子に多い症状としては、主に次のようなことが挙げられます。

「ママでさえも視線が合わない。」
「言葉の遅れがある。(質問までオウム返しで会話が成り立たない。意味不明な言葉を繰り返す。)」
「コミュニケーションが取れず、他の同年代の子と遊べない。」

「何かが欲しい時、何かをして欲しい時などに、大人の手を誘導して要求する。(クレーン現象)」
「想定外の事態が起こるとパニックになって、大声で叫んだり、壁や床に頭をぶつけたりすることがある。」

この中で該当するものが多いほど、自閉症の可能性が高くなります。

自閉症は1000人に~2人くらいの割合で、「男性:女性=4:1」で女性の4倍も男性の発症者が多いと言われています。

・自閉症は何歳で分かる?

自閉症は1歳半健診で可能性レベル、3歳児健診ではっきりと分かることが多いです。具体的には自治体の集団健診で専門機関での診察を勧められ、専門機関で問診・発達検査を受けます。

その結果、診断名が付くことが多いです。自閉症は後天的なものでも病気でもなく、先天的なもので障害の1つです。ここで、「障害なら生まれた時から、何らかの症状があってもおかしくないのでは?」と思うかも知れません。

確かに、生まれた時から違和感を感じる方もいますが、初めての子供だと自閉症特有の症状に気付かないことも。「一番上の子は喋るのが遅いから。」「男の子は喋るのが遅いから。」「3歳になって喋る子もいるから。」周りの人からのこのような言葉を散々聞いて、専門病院での診察を受けるのが遅れてしまう方もいます。

もちろん、一番上の子や男の子が喋るのが遅い傾向にありますし、3歳になって急にお喋りしだす子もいます。「喋るのは突然。喋り始めたら早いよ。」などと言いますが、そんな子でも言葉を出すために溜め込んでいるものがあることが多いものです。

喋るためにはまず色々な言葉を知っていなければいけないですし、「人の話を聞いて理解できているか?」「簡単な質問に答えられるか?」なども大切です。3歳を迎えても会話の理解力に乏しかったり、オウム返しが多く見られる場合には、ひとまず専門病院での診察を考えた方が良いですよ。

念のため専門家に診てもらって、異常がないことが分かれば安心感は強まりますし、万一異常があっても早めに何らかのサポートができますから。

・1歳半までの間の自閉症の症状は?

1歳までの間の自閉症の症状と言っても、軽度の自閉症の場合はほとんど健常児と変わらないことも。ただ、自閉症の子を持つママの中には、次のような症状が気になっていた方も多いようです。

「ほとんど視線が合わない。」
「壁の角を見つめていたり、普通の人が見ないような場所をじっと見つめている。」
「寝つきが悪い。(長時間の睡眠が取りにくい。夜泣きが多い。)」

「なかなか卒乳できない。」
「食べ物を喉に詰まらせやすい。(よく噛まずに食べる。)」
「落ち着きがない。」
「ロッカーやカバンの中身を全部出し切ってしまう。おもちゃも全部おもちゃ箱から出し切って満足。1つのおもちゃで集中して遊ばない。」

「歩行器に乗せても前進しない。(後ろに向かって進む。)」
「車のおもちゃをひっくり返して、タイヤを回して遊ぶのが好き。」
「話しかけても無反応。」

「抱っこが嫌い。」
「お風呂が嫌い。」
「歯磨きが嫌い。」
「哺乳瓶でないと飲み物を飲めない。(3歳まで哺乳瓶しか使えない子も。)」

「自分で食べようとしない。(3歳になっても食べれるようにならない子も。)」

これらの症状は全て自閉症の子を持つママが、「後になって考えてみると、子供が1歳半までの間にこんな症状があった。」と言うものです。

なので、子供に当てはまる症状が多いほど、自閉症の可能性を疑った方が良いかも知れませんね。他にも、自閉症の子には首すわりが生後6ヶ月以降だったり、一人歩きが1歳半以降だったりする子も。

「首すわりとつかまり立ちが同時くらい。」とか「一人歩きをしだして、やっとお座りができるようになった。」など、目安とは違う成長の仕方を見せる子もいます。精神面だけではなく運動能力の発達も、細かい部分まで見ていると早めに異常に気付けるかも知れませんね。

・自閉症と診断されてできることは?

「定期検診で専門病院への診察を勧められた。」と言う場合には、すぐにでも専門病院の予約をして診察を受けましょう。そして、専門病院で自閉症の診断を受けたら、これから子供のためにどのような支援ができるのかを考えてみましょう。

まず、どういう支援が受けられるかですが、障害者手帳が取得できるかできないかで、だいぶ支援の内容は変わってきます。障害者手帳を持っていると障害の度合いに応じて、特別児童扶養手当・障害児福祉手当・児童扶養手当などの手当が受けられます。

自治体によっては、プラスで手当が受けられたり、商品券が貰えたりすることも。さらに、所得税や自動車税の減税、高速道路料金の割引、施設入場料の割引が受けられることもあります。

これだけ費用面のサポートがあれば、子供の自立に向けて掛けられる教育費も増やせるかも知れません。「働くのはやめて、子供のサポートに専念しようかな。」と言うママもいます。

子供を保育園・幼稚園に通わせたい場合には、専任の先生を付けやすいと言うメリットもあります。それから、障害者手帳が取得できない場合は、現時点で症状が比較的軽度だと言うことです。

ただ、診断を受けていなくても子供の様子に関して、何らかの不安を抱えていることには違いありませんよね。こんな時は療育、自治体の教室などを利用しましょう。

療育では保育園・幼稚園に通う前に、集団生活に必要な力を付けたり、症状に合わせて子供に必要な育児サポートを受けたりすることができます。役所で通所受給者症の申請をすれば通うことができ、利用料は所得によっては月額0円、4,600円になることも。所得が高めの方でも月額上限37,200円なので、無理なく通いやすいです。

・まとめ

子供のこだわりが強い原因として、自閉症などの発達障害は多いです。ただ、「こだわりが強い=自閉症」と言う訳ではないので、他の症状も照らし合わせて気になることがあれば、早めに専門機関に相談すると良いでしょう。

こだわりの強さ以外で自閉症の子に多い症状としては、言葉の遅れが目立ったり、言葉の理解力やコミュニケーション能力が低かったりなどが挙げられます。

3歳を迎えても「会話が成り立たない。」「簡単な質問に答えられない。」「人の話を理解していない。」「喋らない。単語が増えない。」などの問題がある場合には、特に注意が必要です。

ちなみに、自閉症は3歳前後に診断されることが多く、軽度の自閉症の子だと3歳でも分からないこともあります。いずれにしても自閉症の診断を受けたり、自閉症の可能性があると思われる場合には、早めに療育や専門機関で症状に合った自立支援を受けるのがお勧めです。

何も対策しないで心配ばかりするより、具体的な対策を始めた方が多少は気持ちが楽になるかも知れませんよ。

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